むかし~現代の麻(大麻・ヘンプ)の素材を見つめる展示体験会。
みらいの麻製品をともに考えていきませんか。



このたび「麻福(あさふく)」ならびに「宵衣堂(しょういどう)」では、『麻糸博覧会』と題し、古代から現代にわたる麻(大麻、ヘンプ)素材の展示体験イベントを開催します。

日程は、2018年3/29(金)~4/1(日)。場所は、東京・西荻窪にある国登録有形文化財『一欅庵(いっきょあん)※昭和八年築の和風住宅』で開催します。 2017年12月開催と同じです。

 

【麻糸博覧会・構想について】

 日本人に馴染みな植物=麻。ただ、日本で一般的に呼ばれる「麻」には、何十もの種類があります。現在、一般的な衣用の麻素材として一般的に使われているのは「亜麻(リネン):亜麻科」「苧麻(ラミー):イラクサ科」ですが、もうひとつ伝統的な素材でありながら、忘れられているものに「大麻(ヘンプ):アサ科」があります。麻糸博覧会では、この「アサ科のアサ=大麻(ヘンプ)」を対象とし、麻の”ものづくり”を志す者たちの交流の場として進めていければと思っております。  

 

【「自然布」のなかの大麻布】

 わたしたち日本人の祖先は、山野に自生・栽培した植物から繊維を取り出し、糸を績み・紡ぎ、織り上げて布にしてきました。北はアイヌの衣装として知られるアットゥシや沖縄の芭蕉布・宮古上布など、現在でも日本各地にそれぞれ土地に根ざした布(伝統・産地)が残っております。広義の意味において「自然布」とは、その地域の文化的背景に根ざした人と自然の複合的な世界観を示すものであると考えております。

  その中で「大麻」は、長い年月にわたり、日本全国で使われてきた植物でした。天皇陛下即位時に着用される衣=荒妙(あらたえ)の素材としても欠かすことができない位に、日本の生活文化に欠かすことができない素材でした。広く長く使われてきたからこそ、その目的は時代や地域などによって様々。庶民の衣としても使われる一方、天皇陛下や、将軍や殿様にも好んで使われたのも大麻でした。

 麻糸博覧会では、自然布の中でもとくに大麻に焦点をおいた作品を展示いたします。併せて、それぞれの作品を目の前に、その作品背景について宵衣堂の小野が解説を施し、より理解を深めていただけるよう努めてまいります。日本の生活文化に欠かすことができなかった「大麻」素材を再認識いただくとともに、また、「衣」の原点・意義を再考する契機になれば幸いです。

 

【現代の麻素材】 

 戦中まで、日本のいたるところで栽培され活用されてきた植物が大麻でしたが、戦後は、GHQによって栽培が大幅に規制され、また、その花と葉のみに有する薬用成分が極端に問題視され、国内の栽培面積はわずか約6ha程度、神事やお祭りに向けた材料供給が主な状況です。

 しかしながら、この大麻がもつ可能性は多大すぎるほど多大で、地球環境とも共生しながら、人の健康快適な生活づくりに貢献できるとてつもない潜在力を有しております。そのため、ヨーロッパやアメリカ、中国などの諸外国では国家ぐるみで研究開発・産業育成を取り込むようになってきました。麻糸博覧会では、そうした海外原料の麻を国内産の大麻と比べて「ヘンプ」と呼びたいと思います。(本来のヘンプは、アサ科の麻=大麻の英名です。本来は両者一緒ですが、ここでは便宜的に分けて用いたいと思います。)

 “衣”素材としてのヘンプ糸(繊維)の特筆すべき特徴は、その天然の機能性にあります。吸汗速乾、抗菌、消臭、抗菌、UVカット性などの機能性は、人の健康快適なくらしを過ごす上で大きな恵みをもたらします。ただ、ヘンプは紡績(工業的な糸づくり)が非常に難しく、リネン、ラミーと比べてもその流通量は少なく、また、糸の品質も良いものがありませんでした。そうした糸の入手も難しく、当然、工業的なものづくりがほとんどなされてこなかったのもヘンプでした。

 近年、技術革新により、従来に実現できなかったような細くて品質のよいヘンプ糸が生まれてきました。高品質な糸でつくる製品は、いままでにない素材感となります。また、こうした「新しいヘンプ糸」と「日本のものづくり」を組み合わせることで、今までにない日本ならではのヘンプ製品ができあがってきました。

 麻糸博覧会では、こうしてつくってきた現代のヘンプ製品を展示いたします。私ども麻福でつくったものだけには限りません。広く素材感を知っていただくために合同展示したいと思っております。中には、再生産が難しいものもあります。ただ、様々な素材感をまず知っていただくことが、今後のものづくりの方向に向けた指針(ヒント)となると思い、スペースが許されるだけでも展示したいと思います。

 率直、日本のヘンプ製品ははじまったばかりです。まだまだ”ないものだらけ”です。ただ、ダイアモンドの原石にも近い無数の光(可能性)をもった素材であることも間違いありません。このイベントを通して、未開な境地を開拓していく同志ができあがっていくことを願っております。

 

【素材展示以外のイベント開催】

 素材展示以外にもいくつかのイベントを考えております。作品のガイドツアー、衣の原点を体感するための麻糸づくりワークショップ開催、『からむしと麻』上映会など。希少な文献(資料館)、交流会などのイベントを介して、モノ・情報だけでなく、参加された方々同志のネットワークづくりにもお役立ていただければ、と思っております。

 

【麻(大麻・ヘンプ)製品のためのコミュニティづくりへ】

 人・モノ・情報といった様々な観点から麻への認識を高め、麻のこれからの”ものづくり”を進めてく同志(ネットワーク)を創りつつ、今後の麻ならではの製品づくりについて模索していければと思っております。

  麻、また、衣に伴う古代からの日本人の精神や価値観を尊重しつつ、現代ならではの”ものづくり”を介して手がける製品の方向性を模索していくことが、当イベントを通して拡げていくコミュニティの方向性と思っております。

  麻(大麻・ヘンプ)素材に関心をお寄せいただける方であれば誰でも歓迎です。ただし、プレイベントとしては、以下のような方々を想定して企画していきます。当日言葉足らずな点等がありましたら、ご遠慮なくご質問ください。

  • ものづくりを行っている方全般。工場、作家。
  • デザイナー、商品企画、ブランド運営者。
  • 環境にやさしい素材、日本伝統の素材、機能性素材を探している企業、研究者。
  • 繊維関係者 全般。とくに、繊維系新聞/雑誌関係者、学校関係者。 など
途中参加退出可能となっております。皆様のご参加を心よりお待ちしております。

 

イベント内容①

自然布の中の大麻布

自然布コレクションで知られる宵衣堂所蔵資料の中から、大麻布を中心に時代資料を展示します。

現代の麻素材

現代の”ものづくり”を介した多様な麻素材を展示します。(麻福で手がけたものだけでありません。)

イベント一覧、および、スケジュール

イベント一覧、および、開催スケジュール

トピック

イベント内容②

『からむしと麻』上映会について

『からむしと麻』上映会について

ワークショップ情報

ワークショップ情報

糸・衣の原点を意識した以下のワークショップを企画しております。

会場について。アクセス情報。

会場について。アクセス情報。

会場となる「一欅庵」について。アクセス情報。

「第1回・麻糸博覧会」開催概要

◆日時:
2018年
3月30日(金) 13:00~20:00
3月31日(土)  9:30~20:00
4月1日(日)  9:30~18:00

◆場所:
一欅庵(いっきょあん)
東京都杉並区松庵2-8-22 、JR中央線・西荻窪駅から徒歩10分。
https://asaito.org/?page_id=46

◆入場料:
1,000円(建物維持費含む。)
※ワークショップ、上映会 は別途規定の金額をお支払ください。
※当日入場時に徴収します。